耳鳴りへの鍼治療の効果について

2022年1月30日(日)にzoomで行われた、耳鳴の鍼治療セミナーに参加しました。
愛知県鍼灸師会主催 第69回 学術講習会
演題:「耳鳴りの最新治療」~理論と実践~
講師:佐々木 和郎 先生講師の佐々木先生は令和鍼灸院院長、そして元鈴鹿医療科学大学保険衛生学部鍼灸サイエンス学科の教授です。
耳鳴の研究を行っておられ、それを活かした診療で、多くの患者様を診られています。

今回参加してみて一番の感想は、鍼は耳鳴りに効果あることを、あらためて実感できたことです。
普段の診療ではあまり相談の少ない疾患ではあります。
ただ、肩こりや頭痛で来院された方の話を良く聞いていると、耳鳴りや難聴など耳の不調も合わせてある事は良くあります。

講演の実技では、更に治療内容を充実させて行ける方法を紹介してくださいました。
実技で見せて頂いた治療の流れとしては、まず耳の近くで関係するツボに鍼を行います。
次に影響する筋肉への刺激で血流を良くしていきます。
これはストレス・肩こりからの耳鳴が多い為、筋肉が原因の不調を取っておくためです。
使用している耳周囲のツボでは、耳門 聴宮 聴会 角孫 翳風
関係する筋肉に対するツボでは、 完骨 風池 天柱 肩中兪 肩外兪
直接の筋肉では頚板状筋 頭板状筋などにアプローチしていました。
これらのツボや筋肉は特別なものではなく、私も普段の鍼治療で首や肩のコリの方に良く使用しています。

他にも先生は重要な5つのポイントを言っていました。

1.効果の為には、週1回の治療で最低10回は必要。
2.めまいが合わさっている時などは、まれに脳腫瘍が疑われるときもあるので、病院での検査の必要性があり、
検査の異常がない時は、鍼でのアプローチをしていきます。
3.完全に治すというより、不快を取って、日常生活に支障が出ないようにするまでを目標とする事。
変化の過程を分かりやすくする際使用する、専用の問診用紙THI(Tinnitus handicap inventory)スケールを紹介してくれました。

このスケールは、患者様に普段の生活で感じている耳鳴の影響を25の質問をして、その解答を、4点・2点・0点の3段階に分けて、合計点で評価するものです。
漠然と初めと何度かの診療後の変化を聞いても患者様は分かりにくいので、これを使って変化を実感しやすくしてもらいます。
4.耳鳴になって、時間が経過しても改善するが、早めの治療の方が改善しやすい。
5.突発性難聴も同様の鍼を行うので大丈夫。

ポイントの内容は患者さんに理解して頂けるよう説明していくことが重要です。
まだまだ耳鳴に鍼が効果的だという事を知っている方は少ないと思います。
耳鳴り・難聴に鍼が効果的で、早めの鍼の方が良いという事を、しっかりとお知らせしていき改善する人が増えるように取り組んでいきます。

﨑山 史郎

﨑山 史郎

さきやま鍼灸接骨院 院長

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